「うーん、縄文土器が見たい!」 そう思い立ってネットで探していたら、直感的に「ここだ!」と思う場所に出会いました。 それが、山梨県南アルプス市にある『ふるさと文化伝承館』です。

ふるさと文化伝承館には、かわいい土偶「ラヴィ」と愛らしい土器「ピース」がいらっしゃる博物館です
例によって中央道の激しい渋滞に捕まり、ほうほうの体で伝承館にたどり着きました。 当初の予定では午前中に到着しているはずだったのですが、現実は非情なもので、時計の針はすでに13時を回っていました。


ふるさと文化伝承館の見どころは、何と言っても愛称『ラヴィ』で親しまれる土偶と、土器の『ピース』です。 加えて、中部地方(長野・山梨)特有の『動物装飾付土器』のコレクションも充実しており、縄文人の豊かな造形美を堪能できます。
山梨県南アルプス市にある『ふるさと文化伝承館』
中央自動車道を走り、13時頃、ようやく目的地の『ふるさと文化伝承館』に到着。 実はこの博物館、100%源泉かけ流しの温泉が楽しめる『湧暇李(ゆかり)の里』という施設内にあるんです。


ふるさと文化伝承館は、木曜日が休館日、入館料無料で見学できます。








入館無料なので、入り口で係の方に挨拶をして中へ。 常設展示や、この館の目玉である『鋳物師屋(いもじや)遺跡』の出土品などは、2階に展示されているとのことでした。


企画展と鋳物師屋遺跡などの出土品を見学


展示室に入ると、左側に土器がずらりと展示されています。




鋳物師屋遺跡から出土した土器たちは、井戸尻考古館にある藤内(とうない)遺跡などの土器とよく似ています。 特徴的なのは、土器の表面に動物のようでもあり、不思議な生き物のようでもある複雑な文様が、多く施されている点です。






土器には、このように深鉢土器、浅鉢土器など、煮炊きに使用されたとされる土器が多いなか(例外もあるけど)、かわいいミニチュア土器という、手のひらサイズの土器も多く出土しています。
ミニチュア土器の用途について、土器作りの練習、祭祀用、副葬品など、さまざまな所説があります。








そして、展示室の真ん中あたりの壁側にも、たくさんの土器が展示されています。










かわいい土偶もたくさん展示されています
かわいい土偶の多さにもびっくり! よく見ると、尖石縄文考古館の『縄文のビーナス』によく似た顔の土偶も並んでいます。 こんなところでも繋がっているなんて、縄文時代のネットワーク、恐るべしです……。










パーツが揃っていない土器が多いです
素晴らしい土器が多いのですが、割れたパーツがそろっていない土器が多くて残念に思います。
































素晴らしい水煙文土器






ほか展示されている土器を紹介します
素人目ですが、井戸尻考古館に展示されている「井戸尻式土器」、「曽利式土器」のような土器が多い感じがします。
やはり長野県と山梨県は、素晴らしい土器の宝庫ですね。


























ここまで一気にご紹介しましたが、とにかくその数に驚かされます。 ワンフロアの展示室を埋め尽くさんばかりに土器がビッシリと並ぶ光景は、まさに圧巻の一言。その密度に圧倒されてしまいました。
ふるさと文化伝承館のマスコットキャラにもなっている『子宝の女神ラヴィ』
現在「子宝の女神 ラヴィ」の愛称で親しまれているこの土偶は、鋳物師屋遺跡から出土した円錐形土偶です。 左肩こそ欠けているものの、ほぼ当時のままの姿を留めており、ふっくらとしたお腹に新しい命を宿した姿を表現しているといわれています。








2015年には、土偶キャラクターの頂点を決める『全国どくキャラ総選挙』で見事グランプリを獲得。 その実績が認められ、「少子化対策担当」に任命されるなど、まさに現代でも「命の象徴」として活躍しているそうです。
1度は見たことがある土器・愛称『ピース』(人体文様付有孔鍔付土器)
教科書で1度は見たことがあるかもしれない土器、鋳物師屋遺跡から出土した『人体文様付有孔鍔付土器』です。


有孔鍔付土器(ゆうこうつばつきどき)は、縄文時代の土器形式のひとつです。
口縁部に内壁を貫通する直径5mm程度の小孔が列状に数個から20個程度空き(有孔)、胴体中央部に鍔状隆帯がある(鍔付)。一般的な深鉢型土器と異なり樽型や壺型のものが多い。口部上面は平坦で、蓋をすることができたと考えられている。>>ウィキペディア参照。




有孔鍔付土器は、この土器でお酒をつくった、太鼓みたいな楽器だったなど、所説いろいろあります。
【企画展】井戸尻考古館に展示されている「神像筒形土器」
ふるさと文化伝承館では、常設展のほか企画展が開催されていました。
その企画展でとある土器が展示されていたのです。その名も井戸尻考古館に展示されている「神像筒形土器」です。


この神像筒形土器はレプリカなので写真撮り放題でした(本来は写真撮影不可)。
神像筒形土器は、富士見町にある「藤内遺跡」から出土した縄文時代中期の土器で、円筒形の胴に神を象ったレリーフが抱きつくような造形が特徴、祭祀に使われたと考えられています。
縄文時代中期の土器の最高傑作と位置付けられている土器、国の重要文化財にも指定されています。
すごくないですか?この造形美。










さきほども書きましたが、こちらはレプリカですので、ぜひ井戸尻考古館に行って本物を見てもらいたいですね。
ほか企画展で展示されていた土器を紹介します
















ふるさと文化伝承館の1階に展示されている土器たち
2階の常設展示も素晴らしい土器が多いのですが、1階にも同じく素晴らしい土器が展示されています。








土器や土偶以外に、もちろん石器類も多く展示されています。








紹介しきれないほど魅力的な土器ばかりでしたが、今回はひとまずここまで。 この充実度で入館料無料とは驚きです。温泉とセットで、ぜひまた再訪したいと思います!


鋳物師屋遺跡の出土品を中心に土器、土偶、石器などを展示している「ふるさと文化伝承館」
縄文時代中期の土器の造形美を入館料無料で見学することができます(ラヴィちゃんとピースもよろしくね)











