千葉県には縄文時代の遺跡が数多くありますが、船橋市にある『飛ノ台史跡公園博物館』も、そのひとつです。
ちなみに、飛ノ台史跡公園博物館の愛称は「とびはく」。
以前、加曽利貝塚博物館で加曽利E式土器を見学したあと、ネットでいろいろ調べていたところ、見事な縄文土器がずらりと並ぶ写真を見つけました。
「この博物館、どこだろう?」
そう思って調べてみると、なんと船橋市の飛ノ台史跡公園博物館。
しかも家から比較的近い場所です。
展示内容を調べれば調べるほど興味がわき、「これは行くしかない!」と思い立ち、午後から東葉高速鉄道に乗って東海神駅へ向かいました。
通勤ではよく通る駅なのですが、実際に東海神駅で降りるのは今回が初めて。
地下ホームからエスカレーターで地上へ向かいながら、「駅前はどんな雰囲気なんだろう?」と、少しワクワクしていました。
……が、実際に地上へ出てみると、周辺は交通量の多い道路が中心で、かなり都会的な風景。
人通りや自転車も多く、「ここは車の運転が大変そうだなあ」と思いながら、博物館へ向かって歩き始めました。
東葉高速鉄道『東海神駅』から飛ノ台史跡公園博物館へ歩く
東葉高速鉄道『東海神駅』T4出口から地上へ出て、Googleマップを頼りに飛ノ台史跡公園博物館を目指します。


道中は交通量がかなり多く、歩道が狭い場所もあるため、歩く際は少し注意が必要です。
ちなみに、飛ノ台史跡公園博物館には、東武アーバンパークライン『新船橋駅』からもアクセスできます。
距離的には新船橋駅のほうが近いため、東武線を利用できる方は、そちらのほうが便利かもしれません。
東海神駅から徒歩13分ほど歩くと、右手に大きなイオンが見えてきます。
その先に、「飛ノ台史跡公園博物館」と書かれた案内看板が現れました。
この日は天気こそ良かったものの、風がかなり強く、冬特有の乾燥した空気が印象的でした。
そして、博物館近くで見つけたのが、特徴的な形をした標識。
最初は何の形だろう?と思ったのですが、よく見ると縄文土器をモチーフにしたデザインでした。


さらに面白いことに、飛ノ台史跡公園博物館の建物自体も縄文土器をイメージした形になっています。
土器好きには、建物を見るだけでもちょっとテンションが上がります。


飛ノ台史跡公園博物館の入館料は大人110円
飛ノ台史跡公園博物館の入館料は、大人110円。
この価格で、貴重な縄文土器や弥生土器をじっくり見学できるのは、本当に驚きです。
以前訪れた埼玉県の『さきたま史跡の博物館』で、「300円で国宝の金錯銘鉄剣が見られるの!?」と衝撃を受けたことを思い出しました。
日本の歴史系博物館は、内容に対して入館料が安すぎる気がします。
そんなことを思いながら、さっそく館内へ入りました。
1階で開催されていた企画展『縄文と弥生』を見学
受付で入館料を支払い、写真撮影の許可申請を行います。
撮影する場合は、氏名や電話番号、利用目的などを簡単な用紙に記入する必要がありました。
館内は、
- 1階:企画展
- 2階:飛ノ台貝塚の展示
- 3階:船橋市の遺跡展示
という構成。
本来のお目当ては3階の展示だったのですが、せっかくなので1階から順番に見学していくことにしました。
館内規模はそこまで大きくありませんが、展示内容がとても濃く、気がつけば1時間半以上滞在していました。
そして、1階の企画展を見学しているうちに、自分の中である変化が起きます。
それは――
「弥生土器って、こんなに面白かったんだ……!」
という発見でした。
正直、それまでは「弥生土器って、どれも似たような形では?」くらいのイメージしか持っていませんでした。
しかし展示を見ていると、文様や形、装飾の違いが実に個性的。
完全に認識が変わりました。



縄文土器の様式の多さに驚く
展示を見学していると、『安行式』『姥山式』『勝坂式』など、自分がまだ知らなかった土器の様式名が次々に登場します。
気になって、その場でGoogle検索しながら展示を見ていました。
特に興味深かったのが『姥山式土器』。
調べてみると、千葉県にある「山武姥山貝塚」から出土した資料をもとに提唱された土器様式とのこと。
こういう背景を知ると、土器を見る楽しさがさらに増します。





勝坂式土器



加曽利E式土器







土器の底が四角い土器



やはり印象的だったのは、加曽利E式土器。
くるくると渦を巻くような文様が本当に美しく、思わず見入ってしまいました。
縄文土器というと豪快な装飾に目が行きがちですが、こうした繊細な文様表現も大きな魅力だと思います。
また、安行式土器には「3a」「3b」など細かい分類もあり、土器研究の奥深さを感じました。
さらに、底が四角い土器も展示されていて驚きました。
本では見たことがありましたが、実物を見るのは初めてだったかもしれません。
縄文土器には、底が四角いものもあるんです。
弥生土器の魅力にも目覚める
今回、予想以上に印象に残ったのが弥生時代の土器です。
自分がイメージしていた弥生土器とは違い、文様や装飾が個性的なものも多く、見ていてとても面白かったです。
特に、ボタンのような丸い装飾が並んだ土器は印象的でした。
また、「弥生土器といえば」というイメージのギザギザ文様も、実物を見ると迫力があります。
縄文土器ほど派手ではないものの、細かな線刻や装飾をじっくり見ていくと、弥生土器にも独自の魅力があるのだと実感しました。


ミニチュア土器



ボタンのようなものがついた土器


弥生時代の土器といえば…の土器


細かい文様がつけられた弥生土器



池上式土器
縄文時代の土器かな?と思いましたが、こちら弥生時代の土器でした。


船橋市初の国史跡『取掛西貝塚』
企画展では、『取掛西貝塚』の展示もありました(弥生時代)
取掛西貝塚は、船橋市初の国史跡で、縄文時代早期前半の貝塚と集落跡として知られています。
文化庁主催の『発掘された日本列島』展で紹介されていた遺跡でもあり、自分もその展示で存在を知りました。


取掛西貝塚の展示は3階にもありました。
1階だけでもかなり見応えがあり、「まだまだ知らない縄文土器の世界があるんだなあ」と感じると同時に、弥生土器の魅力にも目覚めつつある自分に気づきました。
飛ノ台史跡公園博物館、来て本当に良かったです。
それでは次は、2階の展示へ向かいます。
